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手仕事のじゅうたんがもつ『濃淡の美』

2018.08.26

「すごく気持ち良くて、毎日眺めています。」

アートギャッベやハグみじゅうたんをお使いのお客様に感想をお伺いすると一番多いのがこういったお言葉です。

 

踏み心地の良さや、気兼ねなく使えることなど、じゅうたんとしての魅力はもちろんですが、眺めることによって心が癒されたり、あたたかな気持ちになったり。そういったところも大きな魅力だと感じて私たちはまさにアートとしての魅力を兼ね備えている「アートギャッベ」という名前で、皆様にギャッベをご紹介しています。

 

手織りや機織り機の手仕事のじゅうたんをご紹介する中で私たちが大切にしているポイントは色糸の濃淡です。

 

 

柄やモチーフで表現される美しさももちろん大きな魅力ですが、手仕事のじゅうたんの一番のみどころとも言っていい部分、それがこちらのような、ベースのブルーの色糸の濃淡なのです。

 

平織の伝統的な敷物キリムの美しさを表す言葉でアブラッシュという言葉がありますが、それと同じように、手織りのギャッベでも織り手の女性が一本一本少しずつ違う色糸を織り込むことによって生まれる濃淡の美しさがあります。

 

 

こちらは全く染めていない原毛のみで織られたアートギャッベ。濃淡の美を表現した究極の一枚と言えます。

 

 

ベースの色糸が同じ色ではなく、少しずつ濃淡があることによって、こういった風景のようなアートギャッベの場合、本当に奥行きがあるような美しさが表現され、躍動感が生まれます。

ウールを染めるときも人間の手によってぐつぐつと染料とともに煮込み染色していくのですが、その時の時間やウールの油分の量によっても色合いがかわってきます。そして何よりも織るときの織り手の感覚がこのような繊細な表情を生み出しているのです。

 

私たちはデザインとしての美しさも大切にしますが、このベースの色合いの濃淡がいかに美しく表現されているかを大切にして現地で一点一点選定しています。

 

そしてこちらはハグみじゅうたんの「ておりシリーズ」です。

 

 

ハグみじゅうたんはグラデーションやストライプなど、自然の風景をモチーフにした色合いを一枚のじゅうたんに表現したシンプルなデザインのため、柄がない分なおさら色の濃淡の美しさを堪能することができます。

 

続いてハグみじゅうたんの「てざわりシリーズ」です。

 

てざわりシリーズは手織りではなく手機織り機で織りあげているため、手織りのように一目一目糸を変えながら織るということができません。そのかわりに染めの段階で手間を加えることによってこのような個性的な濃淡の表情をつくりだしています。

 

このような濃淡の美しさはお部屋に入った時に空間に奥行きを与えてくれたり、光の加減によって違う表情を見せてくれたりするので眺める楽しさを味わうことができます。

 

お店でご覧になるときはこの色合いの濃淡もぜひじっくりとご覧ください。

 

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