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ウールじゅうたんのお手入れはなぜ衣料用中性洗剤を使う?

2021.02.05

こんにちは。最近は気温の高い日もあり、マフラーをつけなくても過ごせるようになってきましたね。
けれどまだ寒い日が続くので体調の変化にはお気をつけください。

さて、ボー・デコール横浜店でご紹介をしているハグみじゅうたん、アートギャッベはどちらも羊毛でつくられたじゅうたんです。そのじゅうたんに汚れがついてしまった際には「おしゃれ着洗剤とよばれているウールマークのついた衣料用中性洗剤を使ってください」とお伝えしています。
洗剤にも弱酸性やアルカリ性などさまざまな種類がありますよね?ではハグみじゅうたん、アートギャッベはなぜ中性洗剤なのでしょうか?その理由とウールじゅうたんの特性、お手入れ方法をご紹介したいと思います。

 

ウールじゅうたんに飲み物をこぼしたら

1、ティッシュペーパーや乾いたタオルなどを押し当てて、水分をしっかり吸い取ってください。
 ※すぐにお手入れすることが大切です。

2、1でもまだ汚れが残ってしまっていたら水でかたく絞ったタオルでぽんぽんと叩いて落としていき、その後水分が残らないように乾いたタオルで叩き拭きを行ってください。
 ※この時にごしごしとこすってしまうと汚れが広がってしまい、毛足を痛める可能性があります。

3、2でも汚れが残ってしまったらウールマークのついた衣料用中性洗剤を薄めて頂き、タオルにつけ硬く絞ったもので叩きながら拭いてください。次に洗剤が残ってしまうと毛が硬くなってしまうので、水拭きをし、最後にから拭きを行ってください。

 

ウールの特性

お手入れ方法でもわかるように、上質なウールでつくられたじゅうたんのお手入れはとても簡単です。より早く対処すれば、必要な手間を最小限に抑えることができます。ではウールがなぜ汚れに強いのかをお話したいと思います。

ウールと言っても色々なウールがあります。それは、育った環境によって、肌触りや油分の量、環境の変化での羊毛の変化などにさまざまな違いがあるからです。厳しい環境で育った羊ほどその環境に順応するようになり、上質な毛へと育ちます。
そしてもともと羊が持っている毛の色も違うので、たとえ同じ環境で育っていても1匹1匹個性があるのです。

 

上質なウールには油分をたくさん含んでいます。ラノリンと呼ばれているその油分は、化粧品などにも使われる貴重な油分です。そのため、同じウールでつくられたじゅうたんでも油を抜いてつくられているものもあります。
同じ羊毛のじゅうたんでも油分の量が違うと質感が全く違います。
また、油分があることで糸に色が染まりにくくなるので色を抜くという理由もあります。

しかし、その油分があるおかげでコーヒーなどをこぼしてしまっても、すぐに浸透しなくなります。なので、じゅうたんよりも吸収率の良いティッシュやタオルですぐに吸い取ってあげるとシミなどもあまり目立たなくお手入れをすることができるのです。

 

では、水拭きだけでは汚れが気になる際になぜ中性洗剤を使うのかお話したいと思います。

 

ウールじゅうたんと中性洗剤

ウールは動物性繊維です。別名タンパク質繊維とも呼ばれます。
ウールやシルク、その他獣毛からくる動物性繊維は酸性に強く、アルカリ性に弱い性質を持ちます。
ほとんどの石鹸や洗剤はアルカリ性の為、アルカリ性洗剤でお手入れをすると、毛が痛んでしまうのです。
その為、ウールやシルク等の動物性繊維を洗えるように『中性』の衣料用洗剤があります。

アルカリ性の洗剤は汚れ落ちは良いですけれど、動物性繊維は毛が痛んでしまいます。
その為、汚れを落とすのに洗剤を使う時は、『ウールマークのついた衣料用中性洗剤』を使っていただくよう御案内をしております。
同じ天然繊維でも、コットンや麻等の植物からくる植物性繊維は熱やアルカリに強い性質を持ちます。
その為、アルカリ性の衣料用洗剤を使っても平気です。

 

いかがだったでしょうか?それぞれの素材の性質を理解してそれに合ったお手入れをすることで長く使う事にも繋がります。ものを長く使うことは環境にも良いことですし、長く使うからこその良さを感じることができます。

皆様もひとつのものを長く愛着を持って使ってみませんか?

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